時は確実にながれ、どす黒い津波に襲われたあの日から14年が経ちました。
これは福島に作った「編んでるシアタ館」の看板です。
今の佐原小学校の昔の校舎の跡地につくられたものです。
ふつうの仮設住宅なら3年4年なのでしょうが原発の事故があったため、若い方々は新たな生活に向けて舵取りを進められても、どこにも行きようのないお年寄りたちは6年経っても細々と静かに暮らされていました。補償からもれているかたもあるのです。
5年も過ぎると、仮設内も空き家が増える中、親しくなった老婦人がこのベンチによく座られていました。
見つめる先は浪江町の方角・・・。
やがてあちこちにあった仮設がどこか一つにまとめられて、ポストもベンチも撤去されました。
そのころから「子ども支援センター」などで開催した「編んでるシアター」に集まる幼児に「10歳になるまで差し上げます」と呼びかけたお誕生日カードももう今年で終わりになります。後から弟、妹がうまれたので、と追加されたご家庭もありますし、引っ越したから新しい住所へというのもあり、毎月住所ノートを開くと懐かしくていつも福島のあの日々に浸ってしまいます。
とにかく皆が10歳になるまで続けられそうでほっとしています。
とはいえ、被災された方々にはまだ終われない日常に置かれている方もあると改めて昨今の報道に接して思います。
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