憧れの尾松純子さんの語りを堪能しました。
一人で来たことに拍手です。
語りを聞き終えて「良かったわね」「さすがね」とかいう感嘆の声を耳にしながら、今のこの気持ちを言葉になんかしたくない、という思いで、見かけた知り合いの方にもちょっと手を挙げただけで、スイスイと外に出ました。
外は台風のような雨、に濡れながらも自分が物語の主人公であるかのような気持ちの昂ぶりです。
黒いビロードの幕に、いつも教室に飾られている草木に静かな存在の花が活けられた大きな壺、そこにすっと現れた黒を基調にした衣装、それでいて黒すぎない静けさに、あざみを濃くした色合いのスカーフが尾松さんのリンとした語りを引き立てます。
そして黒い幕に水車が、教会が、懐かしき粉引きの家が浮かび上がります。
尾松さんが時に大きく、時に黒に吸い込まれるように。
「腕利き」の最後に、あらっ、汗?涙?ラメの反射?
でも「水車のある教会」の終わりに、言葉に紡がれた涙であることがうなづけました。
良かった…心救われる展開に、谷川俊太郎の詩(生きる)につなげたこの語りの会のテーマ「生きているということ」がしっかりと届きました。
語りのかたわらで、それこそ水車の水のようなギター、フルートの調べに漂いました。
2年半ぶりという語りの会開催に、スタッフの方々の心配りも感じられて爽やかな一ページを刻むことができました。
皆さんありがとう!参加できたことにありがとう!「生きているということ」にありがとう!
雨でしわになってしまいましたお知らせ |
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